KITA 2008/6/24 (Tue.) 23:43:04
ゴミバコの陰に殺し屋がいる〜(恐い)
原作初期好きな私にとっては次元のメインイメージの一つです。
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ヤング愚造
KITA 2008/6/25 (Wed.) 10:24:11
なんでルパン(達)はヤング愚造を殺そうとしてたんでしょうね。
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好きだなあ、この話
コルト 2008/6/27 (Fri.) 22:35:05
KITAさん、携帯カメラの調子はどうですか?
ソフトフォーカスで撮られたような陰影が、ぼんやりとした夢うつつの世界にいざなってくれるようで、この話にふさわしい様に思えます^^ひょろりと描かれた次元は、いつもより、より影っぽくて、一体どの影から抜き出てくるのか判らないような不気味な面白さがあります(「カゲマンの「シャドーマン」じゃないけれど・笑)
しっかし、次元ってこういう薄暗い裏道って似合いますねえ。ゴミの臭気やネズミの死骸が転がってる場所で、平気で生きてきた様な野良っぽさが様になってるというか。この話、黒猫の姿を借りて登場するという演出も独特で洒落てますよね。次元はどちらかというと野良猫より野良犬っぽいんだけど。なんだろな、黒猫が黒だから影と馴染む以外にも、黒猫が横切ると不幸が訪れるという逸話とも引っかけてるのかしら。個人的には黒猫は不幸の印ではなく、もうひとつの逸話「ブラック・キャットは幸運の象徴」なんだけどな(←猫好きだから、猫を悪く言われるのが嫌らしい・笑)
>なんでルパン(達)はヤング愚造を殺そうとしてたんでしょうね。
そうですよね〜・・・。私もあれは何でだろうと、初見から考えてました。
そこで思ったことはですねえ。
世俗って「世の中こういうものだ」という風潮に染まると、皆一斉に熱にうかされたように、ダーーッとそれだけを信じて全員同じ方向に動くではないですか。でもルパン達というのは、それとは対極にある者達なんですよね。ここにモンキーさんの主張が込められてる気がします。
モンキーさんが「ルパンを何故短髪にしたか」という理由で「長髪描くのが面倒くさかったから」というけれど、もうひとつ「あの頃はビートルズの影響で、みんな長髪だった。それに対する反対というものでもないんだけど、だから僕はあえてルパンを短髪にしたのです。そこを考えてくれる人がいるのは、とても嬉しい」と語ってた、アレにこの話は通じるんじゃないかと。だって、単に長髪が面倒くさいだけなら、ルパンだけ長髪にして他を短髪にする手だって残されてた訳ですし。
「ルパン達は、安易にフラフラと周りに流されない。自分の価値観や考え方、生き方に自信と誇りを持っている。そういう連中なんだ」
というのが言いたかったんじゃないかな。時代的に、あの当時って若者が勉強そっちのけで、テロとか闘争に夢中で、同じ思想一つで「仲間なら、こうあるべし!裏切りは許さん」というのが凄かったでしょう。「なんで皆、そんなに熱にうかされたように、いつも同じ風潮に乗って動くんだ。しかも、これはいつの時代でも繰り返されている。もしや若者に何か憑いてるんじゃないか?」というモンキーさんの憂鬱じゃなかったのかな〜と。そんな風に私は捉えてました。
ところで、関係ないけど、明日からまた2日間出張に行って参ります。。。今度は迷子にならない(苦笑)
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あ、ちょっとだけ追伸
コルト 2008/6/27 (Fri.) 22:42:54
>自分の価値観や考え方、生き方に自信と誇りを持っている
これはルパン達が「泥棒や殺しが正しい」と思ってるという意味ではなくて「しっかりと自分を持ってる」という意味でして(よほど私は新作OVAのルパン達の「一般人を犯罪界に引き入れる」という描かれ方に不満があるらしい^^;)
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Re:オレはここだぜ……愚造
熊子 2008/6/28 (Sat.) 00:07:38
KITAさん、こんばんは。初めまして、熊子と申します。
いつもKITAさんの原作初期そのままの世界で描かれるイラストを楽しみにしています。
パンチ先生が描かれなかったコマの絵はこうなったに違いない、と髣髴させる見事なイラストをいつも堪能させて頂いてます。
ヤング愚造についてのお話も興味深いので書き込む勇気が持てました。
コルトさん(出張お疲れ様です)の書き込みを読んで、なるほどなーと思った私は全然別のことを考えていたのでした。
愚造自体、私は「ずっと昔からいる、若者特有の行き場のない焦り・怒りなどのモヤモヤした感情が集まり生み出された実体のあるように見える思念体」だと考えてたのです。
まともな生命体でないから、いわば幻みたいなものだから殺しても死なない、なんて。
若者を軽くそそのかす程度なら、ルパンも構わかったかもしれませんが、どんなハレンチな行為も正当化する言葉を吹き込むことが許せなかったんだと思います。
「世間が悪いんだ」という責任転嫁的な思考で犯罪を重ねていく若者が増えていくのを阻もうとしたんではないかと。
「あるヤングマンの場合」で「いくらいいわけしても悪いことは悪いことなんだ」という事実を若者に突きつけたルパンであったし、犯罪を犯しても悪党になる自覚も覚悟もなく、罪の意識も持たないままの人間を量産しかねない愚造を始末するに至ったのではないかと考えてました。
学生運動やフリーセックスが時代的ですね。その時代にそったキーワードを巧みに利用し、その熱にうかされる若者を甘言でそそのかす愚造は、今現在もどこかにいるんじゃないかな、と思ってしまいます。
コルトさんの言うように「周りに流されない自分の価値観や考え方、生き方に自身を持っている」は、ルパンを短髪にしたパンチ先生の姿でもあるんですね。その反骨精神はロックに通じる物がるのではないでしょうか。
(原作初期のルパンは当時の時代からサイケデリックロックが似合うかもな、と勝手に考えてます^^)
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Re:オレはここだぜ……愚造
KITA 2008/6/28 (Sat.) 02:03:53
コルトさん、コメントありがとうございます。
郊外の雑木林の外れの原っぱにてゴエと刀での一本勝負、都会の路地の片隅の暗がりにて次元と拳銃の打ち合い、変装して爆薬の罠を仕掛けるルパンと、まあシチュも武器もなんて全員ピッタリバッチリなんでしょう。
>次元ってこういう薄暗い裏道って似合いますねえ。
>どちらかというと野良猫より野良犬っぽい
確かに次元は非常に男らしいのでなんとなく人間が犬・猫にそれぞれ抱くイメージとしては犬のほうが「ぽい」ですね。
でもしかし、決闘とかケンカには犬が似合うかもしれませんが、こういう襲い方のときは猫だと思いますのですがいかがでしょうか。
ファイターといったら犬っぽいのですが、キラーといったら猫っぽい。
犬はどうしても音を出しちゃいますからね。爪出しっぱなしでカシャカシャいうし、たいていウーとか言わずにいられないし。
暗がりに静かに潜んで襲ってくるのはニャーです。だから猫の姿を借りているのはぴったりだと思うのでした。
もちろん猫のほうが(イメージは)夜の都会の街角にふさわしい属性(大人とか性的とかクールとか洒落てるとか)を備えている、とかもあるのでしょうか。
そういえば原作初期は今思いついたもので「ウハニ」でルパンが飼ってるらしい猫、「じん性ERO・ERO」の路地裏猫、この「殺ってよかった」の猫がありますが、オール黒猫ですね。
>次元は、いつもより、より影っぽくて、一体どの影から抜き出てくるのか判らないような
さきほどネットのニュースで忍者に関係ある話がちょっとあったせいで連想したのですが、次元は忍者っぽいところもありますね。
旧ル「魔女」「七番目」と原作初期「どじ」のせいか、私には次元というとやたらと潜水してるイメージもあって。
>携帯カメラの調子
あいかわらずでございます。携帯をお部屋で振り回しながら大人なのに何の苦労をしてるんだ私は?と時々可笑しくなる今日この頃です。
>ルパン達が「泥棒や殺しが正しい」と思ってるという意味ではなくて「しっかりと自分を持ってる」
もちろんもちろんです。&たいへん興味深く読ませていただきました。
コルトさんの仰るとおり、確かにモンキーさんは「愚造」された若者たちと対極のものとしてルパンたちを描いていそう。生い立ち、やってること、やりたいこと、何もかも。
それにしても、この話でのルパンたちの決闘は何か「ちょっくら一勝負」めいて、あんまりいきりたっていないですね。
遊び半分、腕試しっぽい感じもあり。愚造もあまりルパンたちに対して殺気立ってはいないような。
「無駄だよ」と愚造は言いそう。それでもルパンは例によって面白がって挑戦を繰り返すけど、
恨みを持って殺しにかかっている感じはしない、ルパンとは相容れない世界、対立する概念ながら、愚造自身は個人の悪意や野心を持った存在というのではないからかな・・・
ルパンは愚造の正体がうすうすわかっている、それでも愚造を消すことができるのか試してみたい、話はそんな感じに作ってあるのでしょうかね。
愚かな学生や若者以外で愚造が見えるのはルパンたちだけかも知れないな。。。
おお、またご出張ですか。いってらっしゃいませ〜。(^-^)ノ~~お気をつけて。
わー、リロったら熊子さんがいらっしゃっていた。初めまして熊子さん。KITAでございます。コメントどうもありがとうございます。いつもご意見興味深く読ませていただいています。
熊子さんのイラスト大好きです!こう、トロンとかわいらしい目をしてすごくおしゃれでいながらやさしい・かわいいだけじゃないのよな感じな女の子たち!
>犯罪を犯しても悪党になる自覚も覚悟もなく、罪の意識も持たないままの人間を量産しかねない愚造を始末するに至ったのではないか
始末に乗り出したきっかけはやはりそういうことでもあるかと私も思います。でも愚造は死なないんですよね。そこがまたリアル(この話でリアルっていうのも変ですが)というか、
これもまた大きな力であるという事実を感じます。
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Re:オレはここだぜ……愚造
コルト 2008/6/28 (Sat.) 04:24:36
>どんなハレンチな行為も正当化
うわぁ。熊子さんの考察その通りだわ!と思いました。そうなんですよね、ルパンなら絶対己のやってることに対し、言い訳しない。美化もしない。責任転嫁もしない。不二子も言ってましたよね。ルパンの嫌いな事は他人に罪をなするつける事だって。
>犯罪を犯しても悪党になる自覚も覚悟もなく、罪の意識も持たないままの人間を量産しかねない
そうなんです。だから私は今回のOVAのルパンは…(しつこい)
うう。お祭りのレスが間に合わなかった。帰ってきたら必ず・・・!!
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Re:オレはここだぜ……愚造
コルト 2008/6/28 (Sat.) 04:27:43
あ、不二子とは書いてなかったな。では、出張行ってきます。
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出張から戻りました
コルト 2008/7/1 (Tue.) 07:57:10
KITAさん
留守の間、メールも頂きましてありがとうございます。身に余るお言葉にオタオタしてます(笑)今後も「ルパン」という作品やキャラの良さについて、皆で楽しく語り合いたいですね。なんだか「ルパン」の本来の魅力が、どんどん忘れられてる気がするので、風化させないように踏ん張りたいと思います(笑)
改めてKITAさんのコメントゆっくり見直しすると
>暗がりに静かに潜んで襲ってくるのはニャーです。
なるほどなあ、という感じです。ドタバタせずに、もう一度カキコ前に原作読み返せば良かったな(笑)きっと後からポロポロと色んな発見や見方が出てくるんでしょうね。原作はシンプルな構成なのにドラマ性は案外深くて、読むごとに新しい味が滲み出てきて、それも魅力です。
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