Oebilog2

[166] 思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
[166] 思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク

発砲酒 2008/6/18 (Wed.) 23:32:39
 
以前コルトさんに送らせていただき石川さんにリクエストいただいた、高校の頃描いたルパン絵です。クラスの友人に同人誌の為のイラストを頼まれ描いたものです。手前左から旧ルパン前期・旧ルパン後期、二列目左から新ルパン前期・中期・PARTV前期・カリ城、三列目左からPARTV後半またはバビロン、マモー編・パイロット版・新ル後期のテレコム回のルパン達で、大塚さんが描かれた月刊OUT表紙の真似で描いたものです。それまで落書きしか描いた事がなかったのですが、初めて下書きにペンで描いたのもで、今見るとマモー編は後年作られた「バイ・リバ」ルパンにしか見えないだとか(苦笑)、その他のルパンもなんか特徴が違ってたりして、ワルサーP38も出鱈目で非常に恥ずかしい絵ですね(汗)。
コルトさんがお描きになった中1の頃のルパン、特徴を捉えてらして、フランスのプレイボーイの雰囲気がありますね。見上げる先には建物があって二階の窓から不二子が微笑んでそう。そんなルパンに片思いの亜土さんキャラの猫って感じがします。
 
-----------------------------------------
白黒でも十人十色
石川大介」 2008/6/19 (Thurs.) 06:51:46
 
コルトさん、先レス失礼しますね。
 
発砲酒さんもわさわさ私のリクエストにお応えして下さって、本当にありがとうございました!。コルトさんの絵同様、これまた本当に貴重な物を見せて頂いた感じで、「思い出シリーズ」が続いて嬉しいです(笑)。発砲酒さんご自身で仰られていますが、私もこの絵を観た瞬間、すぐに大塚康生さんがお描きになられた「OUT」の表紙絵が頭に思い浮かびました。色々な顔をしたルパン、本当に観ていて楽しいです。特徴のある(と言うよりは原作風)パート3ルパンのシャツの襟も、ちゃんと描きわけられていますね。「出鱈目」と仰っているワルサーP38も、私から見れば本当によく描けていると思います。
 
この絵を拝見して「ハッ!」としたのは、ファースト後期のルパンの顔…手元には残っていませんが、私が小、中学時代にルパンを描いた時は、たいがいこんな顔を描いていたんですよ。先のルパン体型に衝撃を受けた話と重なるところがありますが、「眉毛がつり上がっているのに笑っている」という顔が、何とも新鮮で印象的で…!。それまで私が観てきたアニメで、こんな表情で笑うキャラクターなんて観たことなかったです。笑っている時は、みんな眉毛が下がっていました。いわば健全でほがらかな、優等生的な笑顔ばかりだったんですね。でもルパンの、眉毛をつり上げ顔をクシャクシャにし、歯ぐきを見せて笑うその顔は、本当に腹の底から笑っているようで、とても活き活きして見えて、とても印象深かったのです。ですから私は、好んでよくこの表情を描いてました。歯ぐきを描くのも何だか楽しくて嬉しくて…(笑)。後よく描いていたのは、同じ「笑顔」でも片方の眉毛が上がっていて、もう片方の眉毛がたれ下がっている、目の大きさが違うルパンです。顔のパーツが非対称なんて、これも本当に新鮮な表情でした。
 
いつの間にか自分の事ばかり書いてしまいました、ごめんなさい(汗)。それにしても発砲酒さんは、高校時代からパイロットフィルムのルパン(原作初期ルパン)は大変お上手(得意?)だったんですね。すごく雰囲気を感じるので驚きました。
 
-----------------------------------------
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
コルト 2008/6/19 (Thurs.) 19:54:23
 
こんばんは〜。この絵は私だけ観てるのも勿体ないなーーと思ってたので、アップするきっかけになった石川さんの過去絵の後に続いて貰えて良かったなと思ってます^^
 
石川さんも言われてますが、発砲酒さんのパイロットフィルムのルパンには、私も特に迫力を感じるんですが、これってパイロットが発砲酒さんのお好きな原作初期のニュアンスに近いというのもあるんでしょうか。個人的には旧初期と新初期のルパンの表情、好きですね。旧初期はルパンらしい知的さと、それなりに大人の落ち着きがあって、新初期はどこか山田さんにも見えて愛着を覚えます。この絵を見てると、発砲酒さんが今年お描きになった「ALL THAT LUPIN」とつい見比べてしまいます。「あの物凄い絵のルーツが、過去、此処にあったんだなあ・・・」と。絵って順を追ってみるとその方の絵の成長過程や変化も見えて興味深いですね。
 
それにしても「OUT」の大塚さんの表紙絵は、本当にどこでも話題になってた物だったんですね。私もインパクト大でした。一人の方があんなに色んな描線使い分けできるとは思ってもみなかったので。ところで、私あの絵が大塚さんの絵だという事は知ってるんですが、それをどの本で読んで知ったのかが思い出せません。ご存じの方いたら教えて下さい…(´人`)
 
>コルトさんがお描きになった中1の頃のルパン、特徴を捉えてらして、フランスのプレイボーイの雰囲気がありますね。
 
コメントありがとうございます。>「フランスのプレイボーイ」
おお、そこんとこ微妙に少女漫画の影響が残ってるかも(笑)ルパンてば「ピエール」なんて偽名を使ってたりしそうだ。亜土ちゃんのキャラもルパンと一体化して物語の登場人物になってるというのがパロディお得意の発砲酒さんらしい楽しい観方ですね〜。
 
-----------------------------------------
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
発砲酒 2008/6/19 (Thurs.) 23:56:34
 
石川さん、コルトさんコメントありがとうございました。
パイロット版のルパンですが、この頃よくノートの隅にルパンの落書きをしていたんですよね。それも最も原作初期に嵌っていた頃で、アニメ版より原作画をよく描いたり、モンキー・パンチ画調松田優作なんかを描いてました。それに、この絵を描いた頃は僕自身はまだパイロットフィルムは未見でして、勿論それまでアニメ雑誌や大塚康生さん著「作画汗まみれ」等でそういったアニメがある事は知っていたのですが、見たくても見れない・・でも見てみたいという欲求が溜まっていた頃で、そういう思い入れが絵に出ているのかも知れませんね。
 
>ファースト後期のルパンの顔
僕もこの「シテヤッタリ」な笑い顔は好きでよく描いてました。さらに遡って小学生の頃は、『片方の眉毛が上がっていて、もう片方の眉毛がたれ下がっている、目の大きさが違うルパン』とニンマリと片方に曲げた口元なんかを顔真似してましたね。
 
この絵を描いた時、未見のパイロット版はさて置き、一番好きだった旧ルパン初期の顔は気合入れて描いた記憶があります。僕のまわりでは「ルパン」というと新ルパンなどの『楽しいルパン』が一般的だったので、「そうじゃなくて、ルパンっていうのはもっとシリアスなところがあるんだー!」なんて思いながら描いてました。
新ルパン初期、言われてみれば山田さんぽいですね。同様にウィンクする山田さんの写真も確かどこかで見たような・・・。
 
まぁ、画力の拙さは仕方ないにしても、発想がこの頃から進歩していないようで(苦笑)、なんとも恥ずかしい気分でもあるのですが、この絵を描いてから20年以上経った事にビックリしてます。
>「OUT」の大塚さんの表紙絵
僕もどこで大塚さんの絵である事を知ったのだろう・・・「作画汗まみれ」(文庫サイズの旧版)に書いてたのかな?
 
-----------------------------------------
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
発砲酒 2008/6/20 (Fri.) 00:08:39
 
>「作画汗まみれ」(文庫サイズの旧版)に書いてたのかな?
 
いい加減な情報失礼しました。手元に本がないので確認できませんでした。
 
-----------------------------------------
作画汗まみれ
コルト 2008/6/20 (Fri.) 22:58:36
お陰様で見つけました!あーースッキリした。ありがとうございます^^
 
>山田さんの写真も確かどこかで見たような
徳間書店から出た「山田康雄メモリアル」にそっくりな写真がありますね。
でも、この本の初版は1995年…。発砲酒さんの年齢からすると、ちょっと時期が「高校時代」とは違うかな。
 
>ルパンっていうのはもっとシリアスなところがあるんだ
 
私もそう思ってました。当時子供だった自分からすると、旧ルパンの知的で貫録ある落ち着きが、とても大人にみえて憧れだったんです。それを平たく言うとクールということになるのかもしれませんが。新ルのおちゃらけも、それはそれで山田さんのノリノリのアドリブが楽しくて笑えたというのはありますけど。
 
>ニンマリと片方に曲げた口元なんかを顔真似してましたね
 
わーー、私もやってましたよ。顔面神経痛みたいだからやめろと親に言われてましたが(というか、人前でやるなと…)大塚さんはシンメトリーに拘って表情を描いていらしたんですよね。左右で違う心情を同時にあらわしてるから、キャラの気持ちがより奥深く見えます。
 
-----------------------------------------
間違えた
コルト 2008/6/20 (Fri.) 23:02:22
 
×シンメトリー
違う違う。アシンメトリーだ。
 
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
発砲酒 2008/6/21 (Sat.) 00:01:05 /220.214.205.102 /zd205102.ppp.dion.ne.jp
あっ、「作画汗まみれ」でしたか。じゃあ多分僕もそれで大塚さんが描かれたって事をしったんですね。
 
>「山田康雄メモリアル」
そうです!あの中にウィンクする山田さんがいました!あの写真は実写版ルパンって感じの雰囲気があって、見た時ちょっとドキッとしたのを思い出しました。僕の絵の新ル初期と似ているのは偶然ですね。でも言われてみるとこのルパン、山田さんに見えてきました。
 
>顔面神経痛
たしかに(笑)。
 
-----------------------------------------
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
池本 剛 2008/6/21 (Sat.) 01:25:36
 
ん…?? 「作画汗まみれ」には載ってないですよ。
増補改訂版には確かに載ってますけど、元々の文庫版には記述は無いです。
当時の僕達があれを大塚康生画だと認識してたのは、何処かに記述があった訳じゃなく、画の癖などでそう判断してたんじゃないですかねェ…? そうやって、そもそもは確証がはっきりあった訳じゃなかったのを、後年、御本人が言及なさったりしたものを何処かで目にしたりして、改めて大塚画であると認識し直したんじゃないでしょうか。
僕個人の話をすれば、あれは「OUT」掲載時にきっちり明記されたもんだと思ってた位なんですが…確認してみれば「OUT」掲載時には記載が無い訳で、そしてまた「作画汗まみれ」にも言及が無いとなると…当時、それ以外の何処かで「あれは大塚画である」ときっちり言及してるような物ってのは無かったんじゃないか…と考えるのが自然なような気がします。
 
-----------------------------------------
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
コルト 2008/6/21 (Sat.) 04:11:53
 
私の持ってるのは「増補改訂版」の方なんです。私もどこかでそれ以前にうっすら情報観た気もするんだけど、実際「記憶違いじゃない」と確信が出来たのはこの本を観てからなんです。しかし「OUT」も表紙描いた人位、名前載せればいいのに…ねえ(苦笑)
 
-----------------------------------------
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
コルト 2008/6/21 (Sat.) 04:20:38
 
ん。でも、その記憶自体が思いこみという事もあるかな。この場合は読んだ本のイメージがまるで思い出せないから。
だけど、この新ル絵が大塚さんの線と知って、非常にびっくりした事は覚えてるんだよなあ。どこで知って驚いたんだろう。「書籍感想」でもあげてるように、私は最初あの絵は、それぞれの作画監督が描かれた物+過去絵をそのまま挿入した物だと思ってたんですよね。
 
-----------------------------------------
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
池本 剛 2008/6/21 (Sat.) 13:28:52
 
僕も何処でそれをはっきりと確認したんだかは思い出せないです。「作画汗まみれ」の増補改訂版はあまりにも最近過ぎるからそれよりはずっと前の筈なんですけど…。「こういった遊びをした事があって」みたいな解説をチラッと何処かで御本人がやってたような気はするんですが…そういった言及を『昔に』見てる筈だってのは、かなり怪しい記憶なので、やはりきちんと確認出来たのはずっと時代が下ってからなんだろうなぁと思います。記憶が混線しちゃってんでしょうね多分(少なくとも僕は)。
 
-----------------------------------------
Re:思い出シリーズ 僕の「GvsR」・・+ピンク
コルト 2008/6/23 (Mon.) 09:26:45
 
>「こういった遊びをした事があって」みたいな解説
 
言われてみれば、私もそういう談話みたいの読んだ気がする。でも、気のせいかな。私の場合何かを覚えてる時は、その時の周りの状況なども一緒に覚えてるんですが、これは本当に「驚いた」という気持ちは覚えてても、他が思い出せないんですよねえ。
 

[168] オレはここだぜ……愚造
[168] オレはここだぜ……愚造

KITA 2008/6/24 (Tue.) 23:43:04
 
ゴミバコの陰に殺し屋がいる〜(恐い)
 
原作初期好きな私にとっては次元のメインイメージの一つです。
 
-----------------------------------------
ヤング愚造
KITA 2008/6/25 (Wed.) 10:24:11
 
なんでルパン(達)はヤング愚造を殺そうとしてたんでしょうね。
 
-----------------------------------------
好きだなあ、この話
コルト 2008/6/27 (Fri.) 22:35:05
KITAさん、携帯カメラの調子はどうですか?
ソフトフォーカスで撮られたような陰影が、ぼんやりとした夢うつつの世界にいざなってくれるようで、この話にふさわしい様に思えます^^ひょろりと描かれた次元は、いつもより、より影っぽくて、一体どの影から抜き出てくるのか判らないような不気味な面白さがあります(「カゲマンの「シャドーマン」じゃないけれど・笑)
 
しっかし、次元ってこういう薄暗い裏道って似合いますねえ。ゴミの臭気やネズミの死骸が転がってる場所で、平気で生きてきた様な野良っぽさが様になってるというか。この話、黒猫の姿を借りて登場するという演出も独特で洒落てますよね。次元はどちらかというと野良猫より野良犬っぽいんだけど。なんだろな、黒猫が黒だから影と馴染む以外にも、黒猫が横切ると不幸が訪れるという逸話とも引っかけてるのかしら。個人的には黒猫は不幸の印ではなく、もうひとつの逸話「ブラック・キャットは幸運の象徴」なんだけどな(←猫好きだから、猫を悪く言われるのが嫌らしい・笑)
 
>なんでルパン(達)はヤング愚造を殺そうとしてたんでしょうね。
 
そうですよね〜・・・。私もあれは何でだろうと、初見から考えてました。
そこで思ったことはですねえ。
 
世俗って「世の中こういうものだ」という風潮に染まると、皆一斉に熱にうかされたように、ダーーッとそれだけを信じて全員同じ方向に動くではないですか。でもルパン達というのは、それとは対極にある者達なんですよね。ここにモンキーさんの主張が込められてる気がします。
 
モンキーさんが「ルパンを何故短髪にしたか」という理由で「長髪描くのが面倒くさかったから」というけれど、もうひとつ「あの頃はビートルズの影響で、みんな長髪だった。それに対する反対というものでもないんだけど、だから僕はあえてルパンを短髪にしたのです。そこを考えてくれる人がいるのは、とても嬉しい」と語ってた、アレにこの話は通じるんじゃないかと。だって、単に長髪が面倒くさいだけなら、ルパンだけ長髪にして他を短髪にする手だって残されてた訳ですし。
 
「ルパン達は、安易にフラフラと周りに流されない。自分の価値観や考え方、生き方に自信と誇りを持っている。そういう連中なんだ」
 
というのが言いたかったんじゃないかな。時代的に、あの当時って若者が勉強そっちのけで、テロとか闘争に夢中で、同じ思想一つで「仲間なら、こうあるべし!裏切りは許さん」というのが凄かったでしょう。「なんで皆、そんなに熱にうかされたように、いつも同じ風潮に乗って動くんだ。しかも、これはいつの時代でも繰り返されている。もしや若者に何か憑いてるんじゃないか?」というモンキーさんの憂鬱じゃなかったのかな〜と。そんな風に私は捉えてました。
 
ところで、関係ないけど、明日からまた2日間出張に行って参ります。。。今度は迷子にならない(苦笑)
 
-----------------------------------------
あ、ちょっとだけ追伸
コルト 2008/6/27 (Fri.) 22:42:54
 
>自分の価値観や考え方、生き方に自信と誇りを持っている
 
これはルパン達が「泥棒や殺しが正しい」と思ってるという意味ではなくて「しっかりと自分を持ってる」という意味でして(よほど私は新作OVAのルパン達の「一般人を犯罪界に引き入れる」という描かれ方に不満があるらしい^^;)
 
-----------------------------------------
Re:オレはここだぜ……愚造
熊子 2008/6/28 (Sat.) 00:07:38
 
KITAさん、こんばんは。初めまして、熊子と申します。
いつもKITAさんの原作初期そのままの世界で描かれるイラストを楽しみにしています。
パンチ先生が描かれなかったコマの絵はこうなったに違いない、と髣髴させる見事なイラストをいつも堪能させて頂いてます。
 
ヤング愚造についてのお話も興味深いので書き込む勇気が持てました。
 
コルトさん(出張お疲れ様です)の書き込みを読んで、なるほどなーと思った私は全然別のことを考えていたのでした。
 
愚造自体、私は「ずっと昔からいる、若者特有の行き場のない焦り・怒りなどのモヤモヤした感情が集まり生み出された実体のあるように見える思念体」だと考えてたのです。
まともな生命体でないから、いわば幻みたいなものだから殺しても死なない、なんて。
 
若者を軽くそそのかす程度なら、ルパンも構わかったかもしれませんが、どんなハレンチな行為も正当化する言葉を吹き込むことが許せなかったんだと思います。
「世間が悪いんだ」という責任転嫁的な思考で犯罪を重ねていく若者が増えていくのを阻もうとしたんではないかと。
「あるヤングマンの場合」で「いくらいいわけしても悪いことは悪いことなんだ」という事実を若者に突きつけたルパンであったし、犯罪を犯しても悪党になる自覚も覚悟もなく、罪の意識も持たないままの人間を量産しかねない愚造を始末するに至ったのではないかと考えてました。
学生運動やフリーセックスが時代的ですね。その時代にそったキーワードを巧みに利用し、その熱にうかされる若者を甘言でそそのかす愚造は、今現在もどこかにいるんじゃないかな、と思ってしまいます。
 
コルトさんの言うように「周りに流されない自分の価値観や考え方、生き方に自身を持っている」は、ルパンを短髪にしたパンチ先生の姿でもあるんですね。その反骨精神はロックに通じる物がるのではないでしょうか。
 
(原作初期のルパンは当時の時代からサイケデリックロックが似合うかもな、と勝手に考えてます^^)
 
-----------------------------------------
Re:オレはここだぜ……愚造
KITA 2008/6/28 (Sat.) 02:03:53
 
コルトさん、コメントありがとうございます。
 
郊外の雑木林の外れの原っぱにてゴエと刀での一本勝負、都会の路地の片隅の暗がりにて次元と拳銃の打ち合い、変装して爆薬の罠を仕掛けるルパンと、まあシチュも武器もなんて全員ピッタリバッチリなんでしょう。
 
>次元ってこういう薄暗い裏道って似合いますねえ。
>どちらかというと野良猫より野良犬っぽい
確かに次元は非常に男らしいのでなんとなく人間が犬・猫にそれぞれ抱くイメージとしては犬のほうが「ぽい」ですね。
でもしかし、決闘とかケンカには犬が似合うかもしれませんが、こういう襲い方のときは猫だと思いますのですがいかがでしょうか。
ファイターといったら犬っぽいのですが、キラーといったら猫っぽい。
犬はどうしても音を出しちゃいますからね。爪出しっぱなしでカシャカシャいうし、たいていウーとか言わずにいられないし。
暗がりに静かに潜んで襲ってくるのはニャーです。だから猫の姿を借りているのはぴったりだと思うのでした。
 
もちろん猫のほうが(イメージは)夜の都会の街角にふさわしい属性(大人とか性的とかクールとか洒落てるとか)を備えている、とかもあるのでしょうか。
そういえば原作初期は今思いついたもので「ウハニ」でルパンが飼ってるらしい猫、「じん性ERO・ERO」の路地裏猫、この「殺ってよかった」の猫がありますが、オール黒猫ですね。
 
>次元は、いつもより、より影っぽくて、一体どの影から抜き出てくるのか判らないような
さきほどネットのニュースで忍者に関係ある話がちょっとあったせいで連想したのですが、次元は忍者っぽいところもありますね。
旧ル「魔女」「七番目」と原作初期「どじ」のせいか、私には次元というとやたらと潜水してるイメージもあって。
 
>携帯カメラの調子
あいかわらずでございます。携帯をお部屋で振り回しながら大人なのに何の苦労をしてるんだ私は?と時々可笑しくなる今日この頃です。
 
>ルパン達が「泥棒や殺しが正しい」と思ってるという意味ではなくて「しっかりと自分を持ってる」
もちろんもちろんです。&たいへん興味深く読ませていただきました。
コルトさんの仰るとおり、確かにモンキーさんは「愚造」された若者たちと対極のものとしてルパンたちを描いていそう。生い立ち、やってること、やりたいこと、何もかも。
それにしても、この話でのルパンたちの決闘は何か「ちょっくら一勝負」めいて、あんまりいきりたっていないですね。
遊び半分、腕試しっぽい感じもあり。愚造もあまりルパンたちに対して殺気立ってはいないような。
「無駄だよ」と愚造は言いそう。それでもルパンは例によって面白がって挑戦を繰り返すけど、
恨みを持って殺しにかかっている感じはしない、ルパンとは相容れない世界、対立する概念ながら、愚造自身は個人の悪意や野心を持った存在というのではないからかな・・・
ルパンは愚造の正体がうすうすわかっている、それでも愚造を消すことができるのか試してみたい、話はそんな感じに作ってあるのでしょうかね。
愚かな学生や若者以外で愚造が見えるのはルパンたちだけかも知れないな。。。
 
おお、またご出張ですか。いってらっしゃいませ〜。(^-^)ノ~~お気をつけて。
 
わー、リロったら熊子さんがいらっしゃっていた。初めまして熊子さん。KITAでございます。コメントどうもありがとうございます。いつもご意見興味深く読ませていただいています。
熊子さんのイラスト大好きです!こう、トロンとかわいらしい目をしてすごくおしゃれでいながらやさしい・かわいいだけじゃないのよな感じな女の子たち!
 
>犯罪を犯しても悪党になる自覚も覚悟もなく、罪の意識も持たないままの人間を量産しかねない愚造を始末するに至ったのではないか
始末に乗り出したきっかけはやはりそういうことでもあるかと私も思います。でも愚造は死なないんですよね。そこがまたリアル(この話でリアルっていうのも変ですが)というか、
これもまた大きな力であるという事実を感じます。
 
-----------------------------------------
Re:オレはここだぜ……愚造
コルト 2008/6/28 (Sat.) 04:24:36
 
>どんなハレンチな行為も正当化
 
うわぁ。熊子さんの考察その通りだわ!と思いました。そうなんですよね、ルパンなら絶対己のやってることに対し、言い訳しない。美化もしない。責任転嫁もしない。不二子も言ってましたよね。ルパンの嫌いな事は他人に罪をなするつける事だって。
 
>犯罪を犯しても悪党になる自覚も覚悟もなく、罪の意識も持たないままの人間を量産しかねない
 
そうなんです。だから私は今回のOVAのルパンは…(しつこい)
 
うう。お祭りのレスが間に合わなかった。帰ってきたら必ず・・・!!
 
-----------------------------------------
Re:オレはここだぜ……愚造
コルト 2008/6/28 (Sat.) 04:27:43
 
あ、不二子とは書いてなかったな。では、出張行ってきます。
 
-----------------------------------------
出張から戻りました
コルト 2008/7/1 (Tue.) 07:57:10
 
KITAさん
 
留守の間、メールも頂きましてありがとうございます。身に余るお言葉にオタオタしてます(笑)今後も「ルパン」という作品やキャラの良さについて、皆で楽しく語り合いたいですね。なんだか「ルパン」の本来の魅力が、どんどん忘れられてる気がするので、風化させないように踏ん張りたいと思います(笑)
 
改めてKITAさんのコメントゆっくり見直しすると
 
>暗がりに静かに潜んで襲ってくるのはニャーです。
 
なるほどなあ、という感じです。ドタバタせずに、もう一度カキコ前に原作読み返せば良かったな(笑)きっと後からポロポロと色んな発見や見方が出てくるんでしょうね。原作はシンプルな構成なのにドラマ性は案外深くて、読むごとに新しい味が滲み出てきて、それも魅力です。
 

[169] 夜のミュージアム
[169] 夜のミュージアム

MIYAGI 2008/6/29 (Sun.) 01:22:39
 
こんばんは、MIYAGIです。コルトさん、メールの件了解いたしました。お手数かけますが、よろしくお願いいたします。
 
こちらへの絵の投稿はかなり久しぶりとなってしまいました。最近は毛色の変わったルパンさんばっかり描いていたので「ノーマルバージョン」なルパンさんは自分的になんだかえらく新鮮です(^.^)
今回はジャケットとネクタイの色の違うルパンさんです。テレスペが近づいてきていますが、またあの信号機なルパンさんを見なきゃあかんのかと思うとちょっと憂鬱です。
 
-----------------------------------------
メールしました。
コルト 2008/7/1 (Tue.) 08:51:38
 
↑いつでもお手すきの時で良いので、ご確認下さい(^^)
 
>最近は毛色の変わったルパンさんばっかり描いていたので
 
わははは。でも愛情はどちらも目一杯伝わりますよ。
 
このルパンさんの服の色にはどこか高級感を感じさせますね。
ジャケットはスミレ色、ネクタイはシルクを思わせるような光沢の紅、内側は上下ともやや渋い墨色、ベルトのバックルは真珠色のシルバー。
 
高級な美術館に盗みに行く礼儀としてルパンさんも、それなりにTPOに合わせてお洒落コーディネイトしたみたい。上流社会の紳士がパーティーに出かける時の様子を思わせます。壁に掛かってる絵の美女を盗み出すならば、あまり信号機みたいな野暮な格好だと彼女に振られちゃうでしょうし(笑)全身黒装束でも仕事着としては美しくて機能的でいいけれど、ルパンならこういう洒落っ気も出しそうな気もします。元々芝居っ気もありますしね。「エロイカ」の伯爵と、やはりそういうとこ、二人には共通点が多いのかも。
 
あと、このブルーの部屋というのが幻想的な深海を思わせて、普通の美術館とは違うような印象があります。絵の持ち主に、何か拘りがあるのかもしれませんねえ。絵の美女をめぐって、ルパンと絵の持ち主の恋のさやあてだったりして。
 
 
ある美術館に、誰も踏み込ませない隠し部屋があり、そこには数百年前より誰も実際に目にしたことがない、眠れる美女がいるという。「女を盗むのは、オレの得意とするところだからな」ルパンは次元にそう言いのこし、伝説の謎の絵を狙って、見事隠し部屋に潜入する。その美しさにしばし見惚れるルパン。
 
ル「どうぞお手を。私と今宵、月夜の下で踊りましょう」
 
ルパンは一礼し、絵に手を差し伸べる。するとそこに現れた、絵の持ち主の男。
 
「ダンスのお相手は間に合っている。彼女は私の妻でね。ここは彼女と私だけの部屋だ。彼女は誰の目にも誰の指にも触れさせない」
 
「お前さんも野暮だねえ。これ程の美女を一人ぼっちで閉じ込めておくなんて、男のやることじゃないぜ。彼女は、オレが頂く」
 
男「誰だね君は」
 
ル「ルパン・・・ルパン三世」
 
なんちゃってね。ちょっと泥棒貴族な雰囲気で。
 
-----------------------------------------
Re:夜のミュージアム
MIYAGI 2008/7/2 (Wed.) 02:38:10
 
コルトさん、コメントありがとうございます。さきほど件のメール送信いたしました。おひまなときにでも眺めてやってください。
 
>高級な美術館に盗みに行く礼儀としてルパンさんも、それなりにTPOに合わせてお洒落コーディネイトしたみたい。
 
ルパンさんだってたまには違う色の服装したいんじゃないかなと思いまして(笑)
たまにはずっこけることなく、華麗に気障ったらしい位のカッコよさでお仕事をして欲しいなぁなどと考えながら描いていました。
 
>「エロイカ」の伯爵と、やはりそういうとこ、二人には共通点が多いのかも。
 
本当にビジュアルは真逆なのにどうしてこんなに似てるのかと…不思議ですね。ところで伯爵も女に化けたりしますよね。ルパンほどは完璧な女性とはいきませんが、「ああ、でもこういう外人さんいそう」って風情の女性に(笑)
 
>このブルーの部屋というのが幻想的な深海を思わせて、普通の美術館とは違うような印象があります
 
この部屋の元ネタは新ルの「エマニエルは天使のささやき」の寺院だったりするんですが、かなりアレンジしているので全く違ったものになっています。ルパンさんのバックの絵画ならやっぱり美女に決まりだなっと思い、描き込んでみました。
 
コルトさんのSS、幻想的な雰囲気いっぱいで素敵ですね。冴え冴えとした月の光が眼に浮かびます。
なんとなくルパン一世の物語世界に迷い込んでしまったような気もします。
ちょっぴりですが、続けてみました。
 
 
ルパンの名を聞いて男がほくそ笑む。
「そういえば昔、君そっくりの男もこの絵を盗もうとしたよ…その男もルパンといったな」
 
数百年もの間 悪魔の呪いを受けて
絵画に魂を封印された美しい妻をずっと護ってきた
もうこの世の者ではない哀れな男
 
ルパンの脳裏に、美女伝説とともにまことしやかに語られているもうひとつの哀しい物語が浮かんだ。
 
-----------------------------------------
Re:夜のミュージアム
コルト 2008/7/5 (Sat.) 01:45:03
 
>この部屋の元ネタは新ルの「エマニエルは天使のささやき」の寺院
 
気付かなかった…。なんてマニアックな(笑)重厚感が漂ってるから本編とは雰囲気全く違って見えますね。私はこの部屋を観た時、最初「コブラ」に出てくる部屋みたいだ、と思ったんですよ。
 
>MIYAGIさんのSS
 
アニメ新ルパンには、結構オカルト物が多かったと思うんですが、私はどちらかというと、こちらはオカルトより原作初期の「サイケ・シリーズ」のような幻想シュールな世界観にしてみたらどうかな、と思いました。観てる途中で、これが幻想だか現実だか、視聴者にも判らなくなってしまうような。
 
それとは別に、私は今の「ルパン」をもしテレスペのような長時間で作るなら「エロイカ」のプロット作りは、いいヒントになりそうな気がしています。時間をたっぷりかけて、盗みの波乱万丈そのものを描くというのが。原作みたいに「物には興味なし、ゲームさえあればいい」というルパンもいいけど、たまには旧ルの「ニセ札つくりを狙え!」みたいに、物そのものの粋に惹かれて盗み出すルパンも小粋な気がしてます(伯爵もそのタイプですが)

[170] 激走!フィアット&おまけ
[170] 激走!フィアット&おまけ

石川大介 2008/7/1 (Tue.) 03:12:12
 
コルトさん今日は!。
 
今回アップさせて頂いた絵は、前回の絵と同じ大型封筒の中から発見した物です。前回の絵は記憶にあったので、封筒の中から出てきた時は、「こんな所にあったのか!」って感じでしたが、今回の絵は完全に記憶から欠落していたので、出てきた時は大変驚きました。まぁ、勿論絵を観れば、「こんな絵も描いてたなぁ…」と思い出すんですが…。
 
さて、この絵をご覧になればおわかり頂けるかと思いますが、これは大塚さんがお描きになったアニメージュ79年11月号の表紙絵を模写したものです。ただ、ルパンの顔、次元のつばの小さいデレッとした帽子が気に入らなかったので、その箇所は自分好みに描き変えています。後、表紙絵には無かった次元の手の甲にも毛を生やしました。個人的にはルパン、次元、銭形の手の甲の毛は、こだわりの部分でもあり、ゆずれない部分でもあります(笑)。今回の絵は、タップ穴は見えてませんが(スキャナがA4サイズなので)動画用紙に描いた物です。描いたのは多分二十歳前位で、前回の絵よりは後です。最初はセルに描きおこすつもりだったんでしょうが、多分模写している間に、「これ、セルに描きおこすの大変そうやなぁ…」と思い、結局動画用紙のまま1枚絵として完成させたんでしょう。バックの斜線や「ブォオオー」という擬音が、いかにも苦肉の策でとり繕った感じがします(苦笑)。
 
ところで、今回この絵と同じく動画用紙に描かれた絵が数枚出てきまして、他に出てきたのは「みゆき」、「うる星やつら」のラム、「伝説巨神イデオン」のカララ・アジバ、「女王陛下のプティ・アンジェ」のアンジェ、「未来少年コナン」のコナンとラナの絵です。そのうち、ラム、カララ、コナンとラナは、トレースした線画状態のセルも出てきました。当時、ちゃんと完成させたセル画も何枚かあったんですが(アムロとフラウ・ボウとか、003とか、メーテルとか)、どういうわけか、そちらの方は全部処分してしまっているんですね(苦笑)。逆に描きかけの中途半端なものだから、ほったらかしにしておいて記憶から消え去り、そのまま残っていたのかもしれません。そういうわけでオマケといっては何ですが、大塚さん、宮崎さん絡みの作品という事で、コナンとラナの絵も一緒にアップさせて頂きました。
 
追伸
 
今年もTVSPまで約3週間となりましたが、私もストーリーの方を読ませて頂きました。ストーリー解説の、「今回の不二子のおねだりは…」という書き出しが、もう、本当に何と言っていいのやら…(苦笑)。
 
-----------------------------------------
どんどん出てきますね!
コルト 2008/7/1 (Tue.) 09:51:20
 
高校時代から20歳までの間で、石川さんの絵がこれだけ変わった、というのが本当によく判りますね。荒々しいペンタッチが迫力。文字も一体化して車のエンジン音が聞こえてきます。
 
>ルパンの顔、次元のつばの小さいデレッとした帽子が気に入らなかったので、その箇所は自分好みに描き変えています。
 
このルパン達、カリ城というよりは旧ルパンぽいですね。大塚さんのオリジナル絵より、私は石川さんの描かれた、こっちのルパン達の顔の方が好きです。若々しくて。あと、あえて鼻の穴を描いてない?(笑)
私も次元の帽子はピンと張ってる方が好きですね。デレッとさせたのは宮崎さんの演出意図に「くたびれたルパン達」というイメージづけがあったからなのかしら。カリ城の年齢設定ルパンより、はるか年上になってしまった私ですが(汗)いざ、自分がその年代になってみると、中身は大して変わってないんですね(笑)それが30代を中年に感じてしまうというのは、宮崎さんの世代では、今より精神年齢が皆高くて異様に大人に見えた、という事でしょうか。
 
>セル画
流行りましたよね〜!観たところ、石川さんは道具もきちんと揃えてちゃんと描かれてたみたいですね。コナンの絵も綺麗にトレスされてて、このまま現場に持っていけそうな出来ばえ。高校時代、私もセル画は趣味でちょこっと描いたことがあります。でも、その頃は「自分の作ったキャラをアニメにしたらどんな感じかな」というのが観たかっただけなので、オリジナルのキャラばかり描いてて、しかもやり方が全然判らなかったので自己流でグチャグチャの出来でした。当然捨ててます(苦笑)
 
>テレスペ
スタッフが、不二子を惰性でしか見てないかというのがモロに判って切ないです。ゲスト女なんかいらんから、不二子をもっといい女に描いてくれえ(涙)
 
-----------------------------------------
昔の絵は、たぶんこれで最後です
石川大介 2008/7/2 (Wed.) 07:21:09
 
コルトさん、コメントありがとうございました!。
 
>このルパン達、カリ城というよりは旧ルパンぽいですね。
 
二十代後半位から随分長い間ルパンの絵を描いていなかった私ですが、今から4年程前、ル中さんからネット上で再びルパン達を描き始めるようになりました。今現在もそうですが、その頃には特にどのシリーズのルパンとか意識することなく、原作とアニメ、色々とミックスさせたような我流のルパンを描くようになりました。ところが20年以上前、今回アップさせて頂いた絵を描いていた頃の私は、キャラクターデザインに関してはガチガチのファースト至上主義者だったのです(笑)。私が生まれて初めて目にした「ルパン三世」はアニメのファースト・シリーズでしたので、やはりどのキャラクターも、その時のデザインが一番自分の中でしっくりするんですね。ですから、ルパン達の手の甲には毛があってほしいし、逆に鼻の穴は描かないでほしかったのです(笑)。それで当時は、ルパン、次元、五ヱ門、不二子、銭形を、「いかにファーストに似せて描けるか、ファーストっぽい雰囲気を出せるか」を意識しながら絵を練習していたように思います(厳密に言えば、ファースト中期頃の絵)。
 
>30代を中年に感じてしまうというのは、宮崎さんの世代では、今より精神年齢が皆高くて異様に大人に見えた、という事でしょうか。
 
まぁ、昔は「人生五十年」とか言われてましたからねぇ(そんな言葉を知っている私もどうかと思いますが・苦笑)。私は原作の方は相当後になってから読み始めたのですが、「私を愛したルパン」を読んだ時、ふと思った事がありました。「MP先生は最初の頃、もしかしたら銭形は、二十代後半位のつもりで描いていたんじゃないか…(ルパンよりは年上だけど、さほど歳は離れていないんじゃないか)」と。この話に登場する秘密警察訓練所の所長である不私刑(フリンチ)という人物、見た目も経歴も、とても25歳とは思えませんが(笑)、銭形とのやりとりを見ていると、この二人は殆ど「同期の桜」って感じがするのですが、そう感じるのは私だけでしょうか?。それに番外編的な話でもありますが、「義賊部部員」では、銭形とルパンは大学の先輩、後輩関係になっていますし。MP先生も宮崎さんと同世代ですから、もしかしたら「大人」というイメージに対して同じような感覚を持っていたのかもしれませんね。
 
>石川さんは道具もきちんと揃えてちゃんと描かれてたみたいですね。
 
私が十代半ばから後半位までの頃、史上空前のアニメブームだったおかげで、アニメ関係の道具(タップ、動画用紙、セル、セル彩色用絵の具等)は結構容易に入手する事が出来ました。私のセル画デビューはキャプテンハーロックで、これは自分で絵を描いたのではなく、元々輪郭線が印刷されたセルを買って(有紀蛍と2枚組)、セル彩色に初挑戦したのです。セル画は裏塗りするので、仕上がりが本当に綺麗なんですよね。ただ、私も最初の頃はよく失敗しました。白色のような淡い色は、後から塗らないとダメなんですね。セル彩色は隙間を作るといけませんから、乾いている色の上に、別の色をある程度はみ出させて(重ねて)塗るのですが、淡い色の後に濃い色を塗ると、表を向けた時に、淡い色の部分にはみ出した濃い色がカゲになっている場合があったりするのです。また、一つの淡い色が大部分を占めている絵も大変で(例えばクラリスの純白のウェディングドレス)、一回塗っただけでは薄い部分があったりして色ムラが出来ており、薄い部分にまた重ね塗りを繰り返して、結構厚塗りをしないといけませんでした。そうやって失敗を繰り返しながらセル彩色のコツを覚えていきましたが、でも本当のところ、きちんと最後まで彩色して仕上げたセル画は、失敗作も含めて10枚あるかないか位のものだったと思います(苦笑)。
 
-----------------------------------------
不私刑25歳
コルト 2008/7/5 (Sat.) 01:20:06
 
私が原作で不私刑が出た話読んだのは子供の頃でしたが…それでも「老けてる」と思ってました(笑)原作では不二子も18歳設定で出た事もありましたし、案外、原作初期では皆若いのかもしれないですね。ルパンは「漫画漫画・アクションコミック」では20〜25歳と紹介されてたみたいだし「漫画アクション」自体がその位の年齢層を意識した雑誌だったから皆その位の年齢設定なのかな、と思ったりしてます。
 
>セル画
>白色のような淡い色は、後から塗らないとダメなんですね。
 
そうなんですか。全然知らなかった事で、興味深く読ませて頂きました(私はアニメーター時代は動画しかやったことないので)。一応、私の友人が近年までアニメ彩色やってたんですが、今は辞めてしまったそうです。理由を聞くと「今のアニメはPCで色塗りをするんだけど、その色合いがどうしても好きになれないから」と「手作りという作業自体が好きだったから」らしいです。長い経験で身に付けてきた技術も今は無用というのが勿体ない気もしましたが、これも時代の流れなんでしょうね。でも現場が楽に清潔になるのは、悲惨な現場を体験した者としては、正直喜ばしい事なんですよね。
 
ところで石川さんの話を伺って島本和彦の漫画「アオイホノオ」を思い出しました。これって80年代当時のアニメブームや文化が妙にリアルに描かれてて、私は結構面白く読んでたりするんですが、今回のラストは「宮崎さんがやるルパンがある」という終わり方だったので、多分次回以降には宮崎ルパンの話が妙〜〜にアニメーター目線でマニアックに語られると思います(笑)もしもこの漫画御存知でしたら失礼しました(^^ゞ
 
-----------------------------------------
訂正
コルト 2008/7/5 (Sat.) 01:21:54
 
×「漫画漫画・アクションコミック」
○「漫画・アクションコミック」
 
なんでダブッちゃったんだろう(苦笑)
 
-----------------------------------------
島本和彦さん
石川大介 2008/7/6 (Sun.) 01:03:16
 
元々、子供の時からあまりストーリー漫画は読んでいない私ですので、当然「アオイホノオ」も知りませんでした。「ほ〜っ、そんな漫画があったのか」って感じですが、ちょっと調べてみますと、島本さんは大阪芸大生だったみたいですね。それで、庵野秀明さんなんかも絡んでいるようで…。島本さんで思い出したのは、高校時代、同級生が、「島本和彦ってなぁ、昔モンキー・パンチのアシスタントやってたんやで」と言っていた事です。今回コルトさんが島本さんの名前を出されたのでちょっと調べてみたんですが、ウィキぺディアにもそのような事は記述されていなかったので、どうやらガセネタだったみたいですね。高校時代からずっと思い込んでいた事が、この歳になって間違いだった事にようやく気づきました(苦笑)
 
>今年のテレスペ
 
金曜ロードショーのサイトで紹介されていますね。絵を観れば一目瞭然、今年もやはり平山大先生!(苦笑)。しかも、「実は、去年はテレコムだったからやりにくかったんだ」とでも言いたげな、長いタイトルと共に、張りぼてキャラも見事に復活しております(苦笑)。ゲストキャラの絵はありませんでしたが、シンプルなメインキャラに不釣合いな、どうせ鼻の横にしわ線が入っているようなキャラなんでしょうね。「無難」がモットーの、ベルトコンベア式キャラクター製造者、平山大先生に乾杯!
 
-----------------------------------------
アオイホノオ
コルト 2008/7/7 (Mon.) 12:45:02
 
>あまりストーリー漫画は読んでいない私ですので
 
どっちかというと、これはストーリー漫画の形式で綴る「ギャグ漫画」です。島本和彦さんの作品は全体そういう感じですね。真面目に、リアルに、熱血になればなるほど面白く切ないという(笑)こういう感じのギャグは80年代にブームでしたが、島本和彦さんの場合はそれを完全に「自分のスタイル」にしちゃってます。絵柄もその時代風にとどめてますし(これは意図的か、結果的かは判らないですけど、我が道を行く、というポリシーがあるのは間違いないかと)個人的にはこの超現実的B級熱血ぽさは、読んでるとちょっと癖になります(笑)
 
>金曜ロードショーのサイト
 
私の場合粗筋読んだ時点で「たぶん、こんな感じなんだろうな…」と思ってたんですが、「観ない物は語らない」主義なので、そこまでは観ないうちには言いませんでした。でも「やはりその通りか」という感じで驚きはなかったです(多分、また平山さんじゃないか、という懸念は我慢出来ずに先に書いちゃいましたが)。でも、少しはいい意味でこの予想を裏切ってくれることを期待してたんですよ。だけど「粗筋」読んだ時点で「ダメっぽいな」と思いました。声優をキャスティングした動機が「冬ソナファンの奥様にチャンネル合わせて欲しい」ってのが、モロ判りでしょう(苦笑)端からルパンの事より、ルパンとは関係ない方向(冬ソナファン)に目線が向いちゃってますから、いかに「ルパンが記憶を失ったから動く」と理由をつけたところで、もう一つのゲスト達の方が「理由」のスタンスが具体的で(兄との再会したいという目的が絡んでる)3年間記憶がない、と内容も重いのですから、これで、それと比較して具体性や動機の重さが劣るルパン側中心にストーリーが展開されるとは考えにくいです。大体、不二子のキャラ構築がいかにも「パターンの引用」で、メインキャラに対してその程度しか捉えてないんだから、脚本でも「その程度でしかメインキャラがストーリーに絡んでない」と考えるのが自然な気がします。
 
本編観ない限りは「中身」については粗筋から読み取れる範囲でしか言えませんけれど「制作姿勢」は相変わらず「八方美人に媚びて数字アップ狙いしか頭にない」がむき出しですね。私は個人的に、この姿勢があるから「新作OVAの方がテレスペよりは受け入れられる」と思えるんです。内容の是非は別として。

[172] はじめまして
[172] はじめまして

通行人A 2008/7/9 (Wed.) 02:23:40
 
こんばんは、GWのカリオストロでルパンにはまった者です。
いつも楽しくサイトを拝見させていただいてます、とっても勉強になります。
 
お目汚しで申し訳ありません、お絵描き掲示板てはじめてなもんで、、、ons
はやく皆さんのように上手になりたいもんです。
では大変お邪魔いたしました、もう消えます。。。
 
-----------------------------------------
うぉう、カッコいい!!
コルト 2008/7/9 (Wed.) 03:52:14
 
はじめまして。
不二子ちゃんをモデルに男連中が芸術家だ!不二子ちゃんが皆に愛されてて嬉しいです(よほど私、今回のテレスペの「あらすじ」が気に食わないらしい・苦笑)ルパンが知的なのも嬉しい!私、こういうペンタッチが残ってる絵って好きなんですよ〜。不二子ちゃんの後姿をぼんやり滲ませてるのが遠近法がついてていい感じ。やまだないとさんの絵の味わいもちょっと彷彿させますね。
 
ところで、通行人Aさんのイラストというかペンタッチ、私どこかでお見かけしたような気がするんですが…いつでもお名前出したくなったら、どーぞ(笑)
 
>GWのカリオストロでルパンにはまった
 
やはりカリ城は凄いわ…。この時代になってもファンが増える程の名作を残してくれた宮崎さんに改めて感謝したいです。しかし、ということは、通行人Aさんは最近までは「ルパンファン」ではなかったという事になるのでしょうか。もしかするとお若い方なのかな。
 
>お目汚しで申し訳ありません
 
汚してませんてば\(^^ 初めてお描きになった場所で多分、緊張された故の素直なお気持ちだと思うんですが、こちらとしてはお単純に喜んでるばかりなので、心配なさらないでください(笑)
 
これからは愛情こめて描かれた絵は、アップする時も愛情込めて、暖かい言葉で送りだして下さいね。きっとその方が絵も観てる方も、嬉しいんじゃないかな、と思います。
 
-----------------------------------------
ありがとうございます!
通行人A 2008/7/9 (Wed.) 05:36:58
 
わわわ、憧れの方からの返信てこんなに嬉しいものなんですね!
 
カリオストロの城をみるまえまでは、ルパンてもっとおちゃらけたキャラクタだと勝手に思っていたので、固定観念を根本から覆されたかんじでした。
コルトさんのHPを拝見したら、もっと「ルパン三世」について深く知りたくなりました。
作品の力ってすごいんですね。
 
こんな青二才に温かいお言葉ありがとうございます、これからも応援させてください。
 
 
-----------------------------------------
おちゃらけたキャラクタ
コルト 2008/7/11 (Fri.) 17:54:43
 
今のルパン達は、まるで道具か玩具のように制作者に扱われてるけど、宮崎さんはキャラを「人間」として見て、大事に扱ってくれて「ルパンは一見軽薄に見えるけど、心の中はそうじゃないんだ」というのに非常に拘って、それをテーマに「カリ城」を作ったようです。
 
>もっと「ルパン三世」について深く知りたくなりました。
 
通行人Aさんが言われるほど、私は全然大した奴じゃないんですが、「ルパン」の内面に興味を持って頂いて、それを知るお手伝いが出来るのなら、とても嬉しいです♪ありがとうございます。またいつでも気軽に遊びに来て下さいね。

PAST INDEX FUTURE
戻る