発砲酒 2007/10/14 (Sun.) 02:57:44
PARTVのガーブを描いてみました。ポーズがなかなか決まらずなんか中途半端な姿勢になったかも。
Re:地獄から帰ってきたぜ
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池本 剛 2007/10/14 (Sun.) 04:14:19
発泡酒さんが描くと何だか杉野昭夫テイストになって乙ですね。そう言えば「あしたのジョー2」第1話のタイトルは「そして、帰ってきた…」でしたが、こうなると何だか「地獄から帰ってきたぜ」と共鳴するような気がしたりして(笑)
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Re:地獄から帰ってきたぜ
発砲酒 2007/10/14 (Sun.) 15:55:38
ガーブの回を観ていると出崎&杉野コンビの雰囲気でも結構合うんじゃないかなぁと思いまして、杉野さんを意識しつつ描いてみました。
>「そして、帰ってきた…」
言われてみればそういう雰囲気でてますかね。本編冒頭で空港に降り立つまで、ガーブの脳裏には不二子に裏切られたシーンがフラッシュバックしていたのかも。まるでジョー2第一話冒頭のジョー対力石戦のように。でも、パチンコ屋で昼寝や、歩道橋でパンは食べてないでしょうね(笑)。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
MIYAGI 2007/10/14 (Sun.) 19:52:35
オリジナルより凄みが増してて男っぽさムンムンですね。
なんとなく、ガーブのほうから不二子ちゃんをパートナーにスカウトしたような気がするんですが、本編ではそのへんははっきりしていませんよね。彼女に関わってしまったのが彼の不運だったと思うと、つくづく不二子ちゃん、罪な女だなと思います。
近年だと出崎&杉野コンビの仕事では「雪の女王」がありますが、吟遊詩人ラギさんがなんとも濃くて、お気に入りでした。
某掲示板で毎週、実況ROMしながら観てたんですが、楽しかったです。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/15 (Mon.) 06:01:03
このやさぐれ感、何気にゴロマキさんっぽいと思ったらやはり杉野調でしたか。こういう深みある影のつけ方も「あしたのジョー2」の世界ですよね。何度も言っちゃうけど、こうした絵を観るたんびに本当に杉野さんで「ルパン」が観られなかったのは惜しいと思う私。アニメ「坊ちゃん」のゲストキャラデザインも秀逸だったので杉野さんならきっと魅力あるゲストを描かれたんじゃないかと思います。男性の色気描くのもお上手だから、きっと次元や銭さんも男臭くてカッコよくなるんだろうな。
前回の絵がプーンで今回がガーブ。この二人、同じ様に過去の不二子を引きずりながらも、正反対の執着心で追いかけてきたというのが妙味です。ほんと不二子ちゃんって、パイカル、プーン、ガーブと、次々翻弄しまくってますねぇ^^
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Re:地獄から帰ってきたぜ
発砲酒 2007/10/15 (Mon.) 21:52:06
MIYAGIさん
ガーブと不二子が組んでいた頃をもう少し観てみたいです。不二子を信用し、惚れていたであろうガーブの甘さみたいなところを。
最近の出崎&杉野作品は観てないんですよね。なので「雪の女王」も未見でして(最近のアニメ自体をあまり観ていないという状態でして)。作品の雰囲気からして静かで叙情的なイメージがありますが、かつてのケレン味ある作品群との作風の違いや変化なんかは気になりますね。
コルトさん
次元は杉野さんタッチにバッチリ嵌ると思いますね。銭形はそれを扱う演出次第で、渋い敏腕刑事(すごく見てみたいです)になるか、いわゆるバカ銭になるか・・・杉野さんだったらそのどちらでも描けたんじゃないかと思います。
>パイカル、プーン、ガーブ
死後、あの世で交わされるであろう、この三人の不二子談義を聞いてみたいです。
Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/15 (Mon.) 22:23:12
>不二子を信用し、惚れていたであろうガーブの甘さみたいなところを。
あ〜〜、それ前半でしっかり描いてたら、すっごく面白くなったと思います。作品的にもキャラ的にも。「可愛さ余って憎さ100倍」て奴ですね。とことんおバカにのめり込んでるタイプ程、同じ位の重さで「裏切られた」と思うとマジ切れで執念深かったりしますし^^; 現実の犯罪者によく見るタイプなので、ガーブの人間性がもっとリアルで不気味な物になってたと思います。こういった二面性のギャップだけでも、この話はもっとスリリングで面白くなっただろうな。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
池本 剛 2007/10/15 (Mon.) 22:58:19
ありゃー。どうやら僕は少数派のようです。
発泡酒さんやコルトさんとは違い、僕はガーブと不二子の間には男女の関係のような生臭さは感じませんでした。もっとビジネスとして割り切った、その場限りのコンビだったんだろう、と。本編そのままに。補完はせず。
青野武の演技も含めて何だか乾いた印象だったりします、僕にとってのガーブは。「信じていた者に…」云々という例の台詞にも何だかプーンのような『思い入れ』は感じられなかったりするんです。…と問わず語り。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
発砲酒 2007/10/16 (Tue.) 00:36:00
なるほど、ビジネスライクな捌けた関係ですね。先の僕のコメントを追加すると、かつては不二子に惚れていたけど、頭に残った弾丸が影響して不二子に対しての復讐の感情だけが彼の心を支配しているように思ったりします。青野武さんの演技もそういったサイコっぽさを感じましたね。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/16 (Tue.) 01:21:46
サイコ・・・なるほど。確かに頭の中に金属を埋め込まれた訳だから、ある意味サイボーグ的。それが人格変化に影響を与えたという発想はユニークですね。
私の場合は「ガーブのキャラは好きだけど、なんかストーリーが物足りないなあ。何故そこまで彼が不二子に執念を燃やすのか、その理由が言葉だけじゃ気持ちとして伝わらない」とモヤモヤしてたので、(機械的であれ泥臭い動機であれ)とりあえずは彼が不二子をここまで追う理由に納得出来ればいい、という感じです。それを観てる側に共感させるのが、演出の腕の見せ所かなと。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
池本 剛 2007/10/16 (Tue.) 01:35:19
ありゃ。突っ込んでみると何だか三者三様ですね(笑)
不二子への復讐については…『仕事の土壇場で裏切られた』事に対する恨みだけが動機だと僕は取りました。僕はそれで充分納得だったんですが、色々な受け止め方があるんですねェ(って当たり前か・苦笑)。
脳に残された弾丸の影響…って事で考えていけば…もし仮に彼があの弾丸の影響で、あの超能力を得ていなかったとしたら、命は取り留めたけれど常人のままだったとしたら…それでも彼はああいった復讐に現われたんでしょうかねェ。来なかったのかなぁ。んー。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/16 (Tue.) 02:53:22
私は「闇の世界で生きてる奴なら、信じてる奴に裏切られる程度の事は日常茶飯事のはず。むしろ『信じてたのに』なんていつまでもグジュグジュ言うような奴は、闇の世界で生き抜くことが出来るとは到底思えない。なのに、その中でどうして不二子にだけここまで根が深いんだ」という点で違和感があったんです。「今度会った時には覚えてろよ」くらいで丁度いいだろうと。でないとこの世界でいちいち相手を恨んで追いかけてたらキリがない。第一、常人離れした能力をそれで手に入れられたなら、逆にラッキーだったと思うんじゃないのか、なのに何故不二子を恨むのか?という疑問も付きまとって、どうも彼の行動がしっくり来なくて。だから、もうちょっと観てる側に、ガーブの気持ちや行動に共感できる、具体的なエピソードが欲しかったんです。
しかし池本さんが言われる「脳に残った弾丸で常人離れした能力を手に入れた」という部分に焦点あてると、もしかすると彼は能力と引き換えに、色々心身に苦しい部分が出てきたのかもしれないという気もしますね。その苦しみで不二子を思い出し恨むようになり、どうせならそれで得た能力で不二子を倒してやれ、と思いついたとすれば、殺伐とした乾いた感情での復讐にも納得出来るかなあと考えたりして。もし、脳に弾丸が埋め込まれなくて彼が苦しい思いもすることなく、こういう能力も得られなかったとすれば「覚えてろ」で済んでたかも。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/16 (Tue.) 10:55:12
本編見直して「何故不二子をここまで恨むんだろう」という違和感の理由が判りました。不二子は彼を置き去りに逃げただけで、他には何もしてないからだ。敵との銃の撃ち合いにしても強盗なら当然いつも経験してるはずで、それを「逃げた不二子に驚いたとはいえ、銃撃戦の最中に堂々と余所見するなんて、これじゃ撃たれて当然じゃないか;一人になった時、どう応戦するかの対策位しておかないといけないのに、逃げるでもなく、手りゅう弾投げるでもなく、撃たれっぱなしというのは」と当時の私には撃たれたのも半ばガーブの甘さによる、自業自得にも感じられたのでした。なのでその責任を全部不二子に押し付けて「信じてた」「裏切られて地獄」とここまで恨むのが、しっくりこなかったんですね。でも、その恨みが裏切りに対してでなく、それが原因で瀕死の重傷を負い「生死を彷徨い、苦しむという地獄」を見た彼が絵で数秒でも描かれてれば、彼の不二子への恨みの深さも充分納得出来たと思います。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
池本 剛 2007/10/16 (Tue.) 13:14:54
僕は過去ガーブは『ガードマン』だったと記憶してたんですが、「闇の世界で生きてる奴なら」というコルトさんの発言があったので、「あれれ?」と自作のキャラクターデータを引っくり返してみたら、彼は『マフィアが経営するカジノの金庫室の用心棒』だったんですね。なるほど堅気じゃなかったのか。ふむ。
してみると確かに「彼が甘過ぎた」「自業自得だ」ってのは「確かにそうだなぁ」って気もしてきますね。ただまぁ…実際そうだとしても、不二子を恨むか恨まないかについてはガーブのパーソナリティ次第じゃないかなぁ、というのはあります。何しろ普通だったら死んでた訳ですし、「裏の世界で生きているのに不二子を信じた俺が甘すぎたんだ」と割り切れるかどうか。裏世界の一流であるルパンや次元や五右ェ門でさえ、信用していた相手に裏切られれば復讐する位ですから、カジノの用心棒程度のチンピラ・ガーブが、自分が属する組織を裏切ってまで不二子と組んだのに、その不二子に土壇場で裏切られ、死にかけたとなれば、復讐に舞い戻っても不思議は無いんじゃないかなぁ、と。
…って、何だかコルトさんの言い分は不二子のそれで、僕の言い分はガーブのそれのような気がしてきますね。
不二子「貴方が甘すぎたのよ」
ガーブ「うるさい。俺はお前のせいで死にかけたんだ」
わははは。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
MIYAGI 2007/10/16 (Tue.) 22:24:38
皆さんの考察、凄く深くて面白いですね。じっくり読ませていただきました。
あくまで勝手な推測で本編にもそんな描写は一切ないのですが、ガーブが不二子を執念深く憎んだ理由の一つにもしかすると「女に裏切られて死に掛けたヘタレ野郎」と同業者にさんざんこっぴどく嘲笑されて、プライドを酷く深く傷付けられたというのも含まれているのではないかと思います。
酷い重傷を負って復帰するまでにかなり長く辛い期間を過ごしていた時に絶え間ない罵声を浴びせかけられて、彼女への憎悪の念がいやおう無しに、倍増していったと。もしかすると彼、きっと仕事で挫折感など一度も味わったことなど無かった人間だったのかも。
自分が嘲笑の対象にされることなどかつて想像だにしなかったゆえ、そのダメージも相当なものだったんじゃないでしょうか。
コワモテな外見とは裏腹に、ひょっとして結構根は繊細な神経の持ち主だったかも知れません。一般論だと女性より男性の方が「プライドが高くて、メンタル面は繊細」とか聞きますし。もちろん、人それぞれですけど。
このお話、ホントは前後編のボリュームで作られても良かったかも知れませんね。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/17 (Wed.) 02:04:40
プライド説。それ、ありですね。
実は、またもう一度本編見直しまして^^;ガーブがルパンに「女に騙されそうな面だぜ」みたいなこと言うんですね。「それって、お前が言われてきた言葉じゃないのか?」って思ったんですよ。ルパン達にも過去の復讐の為に相手を追い詰める話はあるんだけど(「五右ェ門の復讐」「ワルサーP38」「ルパン嵐」等)皆、追い詰める理由が観ていて共感出来る、後を引くレベルの物だったと思うんです。大切な人を殺されたり、実際に信頼した相手から直に殺されそうになったり。それが「ちゃっかり逃げられてビックリして、思わず銃撃戦中ず〜っと余所見してたら、第三者に撃たれちゃった」では恨むにしても、ここまで執念深く陰湿になれる程の、重さが感じられなくて。しかし彼が「女に騙された奴」と馬鹿にされて傷つくような完全主義者のプライドの持ち主だったとしたら、自分のドジ棚に上げてねちっこく追いかける性格でもおかしくないですね。もしも、それが理由なら元々何につけてもそういう性格だということを、日常的な行動の中でちゃんと見せて欲しかったかったかな。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/17 (Wed.) 02:42:39
しかし、池本さん言われるように確かに私は不二子の立場からガーブを見てますよね。現実社会の中でも、女って案外過去をサッパリと振り切るのが早くって、男性の方は昔の思い出が忘れられなかったりするらしいですが・・・因みにこれ、別れた男女の意識調査の結果だそうです(苦笑)
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Re:地獄から帰ってきたぜ
池本 剛 2007/10/17 (Wed.) 03:28:38
ガーブのルパン評である「なるほど…女に騙されそうな間抜け面だぜ」に対する返歌ではないですけど、ルパンがガーブを評した「不二子を信用するなんてドジな野郎だぜ」なんて台詞もありましたね。不二子に騙される者同士の対決になった訳ですが、その騙され方の内実の差が、そのまま両者の差でもあったのかも。
「女々しい」とか「未練たらしい」なんてのは実際、男の為にある言葉ですね。そういった側面が無いルパンは、だからヒーローなのかも。次元はハードボイルドなので女々しいですが(笑)
しかしまぁ皆して「ガーブは執念深い」って捉え方なんですねェ。僕は、自分が彼の立場だったらやっぱり復讐したくなるだろうと思うので何だか変な気分です(苦笑) まして、復讐しようと舞い戻ってきたら、不二子に狙撃までされたりして、ますます「コノヤロー!」と思っただろうに、単純に爆殺で片付けてしまおうとしてる辺り、むしろ彼はアッサリしてるなぁとすら思ったり。僕の場合は自分が執念深いもんだから、そのまんまガーブをストンと理解出来ちゃうんでござーすな。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/17 (Wed.) 10:46:27
>不二子に狙撃までされたりして
これ、私不二子が「ガーブの特殊能力を風の噂に聞いて、本当かどうか確かめるために狙撃した」(おそらくは噂どおり当たらないと確信して。当たっても麻酔銃か何か)かと解釈してました。最初見たとき、レギュラーにいきなり冒頭で人殺しをさせるというのはちょっと気分が悪かったので(大衆の前=空港で人が倒れれば大騒ぎですし)、そういうシーンは出さないんじゃないか、という勝手な解釈からですが。
>「女々しい」とか「未練たらしい」なんてのは実際、男の為にある言葉ですね。
だから私は逆説的に「次元って男らしいなあ」と思うんです。女々しいだけじゃただの女の腐った奴だけど、彼はへたれなのにひたむきで一所懸命で、そこが男性特有の少年の可愛さ^^
ルパンはそういう意味ではサッパリして、したたかな強さがあって女性(中性)的ですね。自分が動くよりちゃっかり人を動かすのが上手いとか、甘え上手とか、まさにそう。やる時はやる人だけど、ヒーローというにはルパンは一人じゃちょっと危なかしすぎる様に思うんで(賢いと同時におバカさんだし。武闘が出来るとはいえ、むしろ逃げ足の速さが売りで、決して肉体派でもないし)私にとってルパンはヒーロー気取りのお茶目なアイドルです(笑)
因みに真の意味でヒーローの立場でいて欲しいのはとっつあんだったりします。例え失敗が多くても、一般庶民を守って戦う警官ですから。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/17 (Wed.) 11:40:27
補足:「ヒーロー気取り」というのは「さすがオレ様」とか「ルパン様の辞書に不可能の文字はない」など、ついお調子づいてお茶目にカッコつけたがるとこです。ドロボーが本気でヒーローだと思ってるほど、彼はそこまでバカじゃないと思うので。(他人にヒーロー呼ばわりされると酷く嫌がりますしね)。ところでルパンが「オレ様」というのをすぐ「悪魔・帝王」と直に結び付けたがる傾向が世間には強いのですが、決してそんな雰囲気で言ってるのでははないと思います。「言葉を表層的に捉えるんじゃなく、どういう気持ちでその言葉を発してるのか、キャラの内面を読んでよ」と思うことが多いですね。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
池本 剛 2007/10/17 (Wed.) 15:42:17
不二子の狙撃に関しては確かにガーブの特殊能力を知った上での狙撃でしょうね。ビデオに録画してたとこ見ても、知らなきゃ何でそんな事やってたのか判りませんし。だから弾が当たらないって事は判ってたとは思うにせよ、殺意が欠片も無かった訳では無いだろうとは思います。僕は不二子がガーブを殺しにかかってたとしても厭な気はしないですね。
それはそれとして、不二子に殺意があろうが無かろうが、ガーブにしてみれば同じじゃないだろうかって気はします。ここでも何だか不二子目線のコルトさんとガーブ目線の僕との見解の相違のような感じになりますが、いきなり狙撃されれば殺意があろうが無かろうが「ふざけんな!」と思うんじゃないかとか、仮に不二子に殺意が無かったとして、その事に思いを巡らせたりはしないんじゃないかとか…。
どうも色々と温度差があるなぁと思ったら、コルトさんのガーブ観のベースには一流の悪党(それこそルパンのような)のそれを求めてるような側面があって、それに対して僕はチンピラ風情あがりだと見てる事から来る違いがあるのかなぁ、という気がしました。
僕にとってのガーブってのは、そもそも三流のチンピラだった男が、ひょんな事から超能力を身につけた事で舞い上がり、分不相応な振る舞いをして自滅してしまった…といったような『哀れなモンスター』的存在だったりします。
「俺様」については、それを悪魔的人格と直結させてしまうのには僕も同意しかねますね。まぁ自分好みに改竄して二次創作してるだけなんでしょうから、それはまぁ好きずきだろう(話合わねェなぁとは思うにせよ・苦笑)とは思いますが、もし本編をそうした見方してるんだとしたら「んなこたないだろう」とは思いますね。
何と言うか…ルパンの場合はルパンというキャラクターを演じてる節がありますし、ああいった自信過剰なそぶり(実際それを裏打ちする才能もありますが)を採る事も、突っ込みどころをわざと自分で作る一種の道化の仮面なんじゃないかって気がしますね。
Re:地獄から帰ってきたぜ
発砲酒 2007/10/17 (Wed.) 23:51:45
ガーブ論、熱いですねぇ!僕の絵がきっかけで、このように興味深い考察が拝見できて嬉しく思います。冒頭の狙撃は実弾だと思ってましたが、言われてみれば麻酔銃って解釈も納得できますね。チンピラが名を上げて自分を狙っている事へのからかい気分。という自分的解釈ですが。 まぁ、(ストーリーと番組のヒロインである不二子の立場として)弾が当たってないのでどちらかは分からないのですが池本さんの仰るようにガーブにしてみれば実弾であろうと麻酔銃であろうと、どちらでもよくそこに目的である不二子がいるって事が重要ですからね。
あの話、銭形はまったく登場する必要ないなって思います(あの回に限らずですが・・・)その分、回想シーンに時間を取ってほしかったなぁ。
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Re:地獄から帰ってきたぜ
池本 剛 2007/10/18 (Thurs.) 01:09:24
銭形は邪魔でしたねェ…。大体の場合はルパンと次元だけで話は転がせちゃうので、この二人だけをレギュラー(場合によっちゃ次元お休みでもいいし)にして、五右ェ門、不二子、銭形はセミレギュラーみたいな扱いで、必要に応じて出し入れすれば良かったのになぁ、と思いますね。新ル以降の縛りはホント邪魔ですね。
Re:地獄から帰ってきたぜ
MIYAGI 2007/10/18 (Thurs.) 23:42:50
それにしてもこのお話、不二子が「自分の蒔いた種は自分で刈る、他人に尻拭いはさせない」と、すぐにルパンに頼らずにガーブとサシで孤軍奮闘するシーンとかあっても面白かったような気がします。それこそ、冒頭の狙撃シーンを決闘シーンに差し替えたりして。
もっとも「男女の決闘シーンはあまり絵にならないかも」という危惧はありますが、「お定まりの労せずしてルパンたちの上前を掻っ攫っていく狡猾な女」のイメージがどうしても強く描かれがちな彼女の「意外に気骨あるカッコイイところ」を表現するのにいい機会だったと思うんですが。
他のレギュラーと比べると「不二子がすごくカッコイイ話」ってTVシリーズ全体見回しても極端に少なくて、ちょっと残念だったりします。
Re:地獄から帰ってきたぜ
コルト 2007/10/19 (Fri.) 00:51:07
私もMIYAGI さんと同じです。ガーブと不二子との因縁対決、ガーブの特殊能力に気づいて、ガーブとの決着にのめりこんでいく男たち、というピンと張り詰めたような心地よい緊張感が、途中から「ルパンと不二子はラブラブ」という話に、焦点が逸れてしまったような・・・。ルパンが不二子を助けても愛しあっててもいいんですが、不二子の「何をしても許してくれる白馬の王子様が助けに来てくれるから、自分は何もしないで待ってるだけでいい」といった夢見る乙女発言には心底がっかりしました。ガーブと組んで一緒に銀行を遅い、危険を冒して裏切り、単独で逃げてた時の彼女のほうが私には数倍魅力的に思えただけに余計、受身に変わってしまった彼女に淋しい気持ちを覚えたり。スタッフはこういう「たすけてえルパン」「今いくぞ不二子」というキャラ演出で「これが信頼しあう愛だ」と狙ってたんでしょうけど、私には不二子は幼児的な依存症、ルパンは過保護な親馬鹿にみえて、とても大人の関係には感じられないです。
>不二子に狙撃までされたりして、ますます「コノヤロー!」と思っただろうに
私は逆にあのシーンは、ガーブが嬉々としてるように思えました。おそらく不二子が彼を狙うことは彼には想定内だったので、特に何も思わなかったんじゃないかと。それよりも、必死になって不二子が彼を狙うほど、全然相手にもならないその非力さが、おかしくて溜まらないといったような感じ。あの顔は完全に上位に立ったのを確信した、これからのゲームを愉しむ優越感の笑みに見えます。不二子を乱射する銃弾でいたぶりながら「じっくり殺してやる」という彼は、不二子虐めをネチネチ楽しんじゃってるようで、昔の焦るオレとは違うぜ、とでも言いたげみたい。
>新ル以降の縛り
テレビ局が違うから、パースリは新ルの縛りは引きずってない様に思ってたんですが、違ったんですか。「どんな形でも、兎に角キャラを出せばファンは満足するんだ」という演出は「どんなに不味い飯でも、出せば客は満足して喰うんだ」くらいに乱暴な理屈に思えますね。
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